終電に12秒、間に合わなかった。
12秒、そう、階段を降りている途中である。
タクシーに乗ろうと思ったんだが、昨日の僕は違った。
「行ける所まで、歩いてみよう」
自宅まで10キロぐらいなのは、わかっていた。
たけしを、の、ピーさんが10キロ走るのも覚えていた。
男のロマンである。
歩き出した。
「そうだ、ジルバで、お馴染みセシオン杉並が中間地点だ、まずは、目指そう!」
「ん?セシオン杉並の隣にホープ軒あったな!ラーメン食べよう!!」
だんだん、目的が不純になる。
そして、5キロ、10キロってのは、結構、時間がかかる。
セシオンに、ホープ軒に、着いた頃には26時を回っていた、しかも日曜日。
「空いてるラーメン屋に入るんだ!
」
自宅まで、空いてるラーメン屋は、一件もなかった。
本日、爽快な目覚めだった。
ジルバへんみ。